建築家特集(5)妹島和世氏+西沢立衛氏/SANAA設計のデザイナーズ賃貸物件
ジョイライフスタイルではデザインやスタイルのある働き方、暮らし方にこだわる人達の感度の高い要望にお応えすることができる「内容の濃い物件のみ」をご紹介しています。
そして、そこでは建築家の方々抜きには語れないほどに、設計された住宅、集合住宅をご紹介しています。
プロの目線からその土地や敷地の特性を把握し丁寧に設計された建物は、そのデザイン性、魅力から住まい手、使い手の方々に多くのパッションを与えてくれています。
同シリーズで、弊社ご紹介物件の建築家の方々の作品をご紹介しておりますが、今回は、妹島和世氏と西沢立衛氏からなるユニット"SANAA"。
妹島和世氏と西沢立衛氏の略歴等は以下の通りです。
写真:岡本隆史氏
妹島和世氏略歴
1979 日本女子大学家政学部住居学科卒業
1981 日本女子大学大学院修了。伊東豊雄建築設計事務所入所。
1987 妹島和世建築設計事務所を設立。
1995 SANAAを西沢立衛氏と共に設立。
2010 女性として2人目、また日本人女性として1人目にして唯一(2016年現在)のプリツカー賞受賞。
2016 オックスフォード大学名誉学位授受。紫綬褒章受賞。
西沢立衛氏略歴
1988 横浜国立大学工学部建築学科卒業。
1990 横浜国立大学大学院工学研究科計画建設学専攻修士課程修了。
1995 妹島和世と共にSANAA設立。
1997 西沢立衛建築設計事務所設立。
2010 プリツカー賞受賞。
SANAAとは
SANAA(サナア)とは、Sejima and Nishizawa and Associatesの略で、前述の通り妹島和世氏と西沢立衛氏による建築家ユニットのことです。
設立翌年には、和歌山県の熊野古道中辺路の近露近くの山々に囲まれた谷間に建つ近代的な公立美術館である「熊野古道なかへち美術館」から、2004年竣工の金沢21世紀美術館など日本国内の数々の施設の設計を手掛け、その後、ニューヨークマンハッタンの「ニュー・ミュージアム・オブ・コンテンポラリー・アート」を始めとした国外の注目建築作品の設計を手がけています。
その功績から、建築界のノーベル賞といわれる「プリツカー賞」など数多くの賞を受賞している"SANAA"ですが、展覧会や家具デザイン、空間構成、そして今回ご紹介するような集合住宅も数少ないながらも手がけています。
ガラスや曲線を使った、外に開かれた建築が特徴でもあるSANAAの建築作品ですが、集合住宅の設計にも多分に取り入れられており、お二人個人のプロジェクト作品も含め、特に分譲のものよりも賃貸物件にその特徴が大いに取り入れられている事が感じられます。
De Azur(ドゥ・アジュール)
緑と水に恵まれた都内の名所、石神井公園近くの閑静な住宅街に2011年につくられたSANAA設計による賃貸集合住宅。
当初は、石神井アパートメントとも呼ばれていましたが、正式名称は"ドゥ・アジュール"。
鉄骨造・全8戸からなる住戸は、メゾネットまたはトリプレットで構成された長屋式のような集合住宅です。
ガラス窓を多用したとても透明感のある建物はお部屋のユニットを水平や垂直にずらして並べており、建物間に出来た空間を庭としていることも1つの特徴となっています。
各住戸は一つとして同じ間取りの部屋がないのですが、共通しているのがSANAAの特徴でもある、外に開かれた建築。
大きなガラス箱や隣室との緩衝帯ともなる大きなウッドデッキスペースなど外に向かった建築は、そのまま住み手のライフスタイルに直結してきます。
テナントになられる方は、デザイン関係の方やコアな建築ファンなど感度の高い方々ばかり。
SOHOやオフィス単体利用もいただけますし、歩いて1分ほどには前述のように豊かな緑と池が拡がる石神井公園がありますのでペットを飼っている方やこれから飼ってみようという方も結構いらっしゃいます。
住み手も好みが分かれると思いますが、物件の方から住み手を選んでいるのかもしれません。
デザイン好きで惹きつけられた人ならば是非一度は試して頂きたいアーティスティックな空間です。
妹島和世氏+西沢立衛氏"SANAA"による透明感のあるアートな空間【賃貸/SOHO可/オフィス可/ペット可】
Case(ケース)
渋谷の高級住宅街、松濤エリアの渋谷区神山町に2013年に建てられた集合住宅。
森ビルが展開する住宅ブランド「MORI LIVING」によるもので、分譲として販売されました。
SANAAが基本設計を担当しており、「曲線を描く壁」や「専用庭」「離れ」などを備え、枠組みにとらわれない自由な発想がもたらす空間で、住む人に「ラグジュアリー」の新しい意味を感じていただけます。
周辺には政財界の重鎮など超がつく高級住宅が建ち並び、その中においても溶け込みながら特徴的な佇まいの外観で表現しています。
外観の特徴になっているのが、コンクリート打ち放しの建物を覆うエキスパンドメタル。
アルミ鋼板に千鳥格子状の切れ目を入れ、縦に引き伸ばしたアルミが外観の最たる特徴になっているのです。
全住戸はほぼメゾネットタイプで構成され、1室ごとに違ったコンセプトを持たせています。
モデルルームでは、空間演出の専門家や家具デザイナーが独自の世界観で室内の空間イメージを造り出すなど注目されました。
元々は分譲ですがオーナーによっては歌詞に出している住戸もあり、ジョイライフスタイルではこれまで2タイプをご紹介してまいりました。
SANAAに住みたい、特にアーバニストならばマスト必見な物件だと思います。